靴教室のブログ

靴作り初心者の方でも楽しく学べる靴教室の日々の記録です。
生徒さんたちが靴を作るまでの過程をご紹介しています。
一緒に靴作りの楽しさを味わいましょう。


靴作りでの手縫いの作業

2023/01/27
釣り込み
釣り込み

トップの画像は釣り込み言いまして木型に革をそわせる作業です。
特につま先の釣り込みは引っ張る向きと強さに工夫が必要でして、靴づくり初期の方には難しいポイントとなります。
ちなみに、釣り込みについてどっかに明文化されてないかなぁと探したところありました。
日本皮革産業連合会が監修の皮革用語辞典
これがなかなか面白いです。

釣り込み(吊り込み)

読み方 つりこみ
英語 Lasting (Pulling over)
意味製靴工程の一つの作業。 先芯、月型芯を挿入した甲部を、中底を仮り止めした靴型にかぶせた後、甲部周辺を引張り靴型に密着させ釘又は接着剤で中底に固定させる作業。各種の釣り込み機がある。
出典:皮革用語辞典 一般社団法人日本皮革産業連合会 

今回は釣り込みがメインではなくここも縫うの?と色々手縫いのご紹介。

一つ目。甲の部分に手縫いしております。いわゆるモカラインを飾っております。
Oさんの二足目は構造的にちょっと凝った作りです。仮履きで色々と調整及び手順の確認をしています。
やはり作ってみないと見落としがちな点が盛りだくさん。仮で作る作業の大切さをひしと感じております。

モカのピッチなど検討中です
モカのピッチなど検討中です

二つ目。こちらは本作成のNさんのスリッポン。
本来は靴の底に潜るアッパー部分を表面に見せるスタイル、ステッチダウン製法です。
普段は強度のある麻糸などで縫うのですが、今回は細革で仕上げました。
後ろの縫い糸ラインが綺麗ですね。

制作途中も少しだけご紹介でした。
完成がたのしみです。